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  • Writer's pictureTomizo Jinno

「動画制作」と「映像制作」を使い分ける動画業界・映像業界

Updated: Jul 12, 2023

「動画編集下請けします!」

弊社に最近急に増えたのが、こうした売り込みメール。 SNSのフィード広告には「動画編集を副業に」とか「動画編集マンが足りていません!」といった動画編集教室の広告が目につくので、たぶんそういった教室を卒業?した人たちだろうなと思っていました。 あまりにたくさんメールが来るので、「いったいどこで編集マンが足りていないのだ?」と兼ねてよりの疑問がマックスに達し、先日、メールをくれたそのうちのひとりに電話して聞いてみました。 足りていない編集マンとは? Youtuberではもう稼げないと言われながらも、数多く番組をアップすることで稼ぎを上げるというのが、現在のYoutuber事情のようで、そのためには撮影(収録)こそ自分で行うけれど、編集は誰かに任せないと回っていかないのだそうだ。そこで、その編集だけを請け負うという稼業が成立しているそうだ。1作品、5分から10分以上の映像を1本編集して5,000とか10,000円だそうだ。だいたい1日で1本が限界だとも。 今のYoutuberがYoutubeから受け取るお金は、昔に比べればスズメの涙だそうなので、どれだけ再生数が行っても、儲かるお金は知れているので、外注費に回せるお金もこの辺が限界なのだろうか? 1日の労働対価の最低許容値で料金は決まっている というのが実際なのでは、と推察。副業として休みの日にアルバイトしている・・・というスタンスであれば、まあいいか、といことでしょう。しかし、中にはこの仕事で食べていこうと考えている人も多いように見えます。いくらなんでも5,000円×30日をライフワークにしようとは考えてはいないだろうけれど・・・。 ステップアップの足がかりがない Youtuberが自分で撮って送ってくる素材を、指定されたところで繋いで(「ジャンプカット」という映像編集用語がここでは多用されているみたい)、指定されたところにテロップを入れて、音楽あてて、音量調整して・・・。この作業ははっきり言ってPCがある程度触れる人ならば、1日の講習でできるようになります。 Youtuberと呼ばれる人たちのコンテンツは、大半が自身がカメラに向かってしゃべりまくるという構成だから、使う編集技術も限られている上に、ディレクターとしての役割は無し。肝心な演出の経験値が上がっていかない。つまりどれだけキャリアを重ねても、映像制作全体の技量が上がっていかない。下手をすればA.I.にとって代わられる可能性が高いのがこの辺の編集領域。もっと危ないのは、Youtubeが収益モデルを変えたら、あっさり消滅する職かも知れないこと。 ストレスが大きい上に成長しない 発注者となるYoutuberは編集マンにとってはディレクターだから、その指図は絶対。しかも万年同じ作業。そのストレスは相当のものに違いない。

彼らの夢は、ブレイクするYoutuberのパートナーとなって大儲けすることなのだそうだ。

うーん、他力本願だし、そもそも利益を分け合うほどの貢献というのは、企画、演出を分担して初めて認められるもんじゃないのかな!?


「僕らは映像制作はできないですから」 彼は電話口でつぶやきました。

Youtubeコンテンツレベルが「動画制作」で、ビジネス映像やテレビ番組、CMの制作は「映像制作」と呼んでいて、レベルが違うものだと認識しているそうだ。

これ「映像業界(←動画業界に対する業界)」の人たちも同様の意識を持っていて「俺たちは動画をつくっているんじゃない!映像をつくっているのだ!」とよく言います。動画と映像が異なるか、同じか、なんて業界外の人にはどうでもいいことだと思いますが、どうも同列に捉えられるのは許せないようです。こう書く僕も実は思っています。名古屋WEB動画制作所なんていうサイト名つけてるくせに(笑)。

動画業界の人も「レベルが違う」なんて言わずに、自らリスクをとって企画を考え、シナリオを書いて、演出の勉強もして、コンテンツづくりにチャレンジしてみて欲しいものです。そうすれば今の百倍稼ぐことも、そう難しいことではないのですが。

「僕らは映像制作はできないですから」

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