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  • Writer's pictureTomizo Jinno

動画のアタリマエと映像のアタリマエ(その4)

曲1曲は世界的な傾向

僕が2年前に制作した「藤田医科大学病院・国際医療センター」のPR映像は、中国からのメディカルインバウンドを狙ったドキュメンタリー調の映像なのですが、流行りのフィルムトーンでナレーションなし、音楽とテロップだけで進行する映像にしました。ただし、患者の来日から診察、手術、めでたく退院までを、時系列順ではありながらも、起伏ある構成でドラマチックに仕立て、音楽も当然、転換ごとに替えてつけました。ところが、この映像素材がどういう経緯か、日本海を渡って中国のYOUKUにアップされているではありませんか!?

しかも、なんと音楽だけ差し替えられていて、平坦な曲1曲で終始しているのです。著作権の問題を騒ぎ立てる気持ち以前に、この「曲が1曲に差し替えられている」ことがショックでした。

映像を見れば、全体が3ブロックないしは4ブロックに章立てられていて、それぞれに映像の情感が異なることは明らかなのに、それをわざわざブルドーザーで均すように平板にするなんて・・・。


この経験から僕が判断できるのは、「動画の音楽は1曲」「音楽は目立たないもの(けど必ず「鳴っている」)」そういうもの。世界中の動画の世界で、それがアタリマエ。そうなってしまっているということです。


どうしてそれがアタリマエになったのか

誰が悪い?とか、原因か?とかではなく、プロ以外の方が制作する動画が爆発的に多い現在、ネット上は、ほとんどがそういう、誰でもできる作り方をした動画ばかりだから。それが結論です。

そういう動画ばかり見ている人たちだけでなく、この環境の中で生活している「動画制作者」にとっても、それがフツー。映像制作者の作る映像の起伏ある曲付け、情感ある曲想というのは、「なんか古い」「なんかダサい」と、本末転倒なイメージに至ってしまっているのだと思います。


弊社は映像制作会社

ここ、株式会社映像設計のWEBマーケティングサイト「名古屋WEB動画制作所」というサイトの名称は、実は本望ではありません。

僕は「映像制作者」だからです。

さて、今後どう対応したものか思案しているところです。




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