「記録ビデオ」を制作するときBtoB動画はどう撮影・編集(構成)すべきか

「全録」していた結婚式映像
この時期、卒業式や入学式といったセレモニーが多く、その記録を映像で残したいと考えることも多いと思います。

その昔、ブライダルビデオの撮影方法には「全録」という注文があったと聞きます。

つまり挙式・披露宴で合わせて3時間くらいを、切れ間なく回す(当時はテープ録画)という撮り方です。さらに原則ノー編集。
当時はまだ遠隔で集中制御するようなマルチカメラ収録システムは普及しておらず、VTRもカメラと一体化していない時代。カメラマンはもちろん1人しか入りません。

そのカメラマンひとりで休みなく撮影し続けるというのを、想像してみてください。

1ポジションで固定撮影というのでは、新郎新婦のアップや参列のゲストたちの様子を撮りきれないので、カメラは移動します。その位置を替えるときさえ「使える絵」を撮り続けなくてはならないのです。それはもう神業です。

トイレも行けません。

 

「記録映像」をどう定義するのか

そもそも「全録」というのは、1秒たりとも記録に欠損があってはならない。そこであったことは一部始終残してこそ「記録」なのだ、という考え方です。実際にはカメラを向けていない範囲は映っていないに決まっていますが、少なくとも時系列が途切れてはいけないのです。

たしかに「これぞ記録!」です。

 

現在、我々BtoB映像制作会社がお客さんから記録映像の注文を請けると、

お客さんは「適当に撮影して」「適当に編集して納品して欲しい」と言われることがほとんどです。

この「適当に」がとてもデンジャラスなワードであることは、もう察しがつくと思います。

「適当」ほどテキトーな言葉ありません。

 

テキトーに撮る

企業の創立記念式典とか株主総会とか、落成記念式典とか。

どれも数時間のイベントですから、これらを実際より短く編集するには、必ずどこかを端折らなくてはなりません。制作予算によっては、カメラを何台も入れられませんから、撮影していない場所や時間が生じることは止むを得ません。 

また、イベント会場で起こる大事なことはすべて壇上で起こるわけではなく、客席の状況とか会場の外がどうだった、とかも時には後で知りたくなる情報です。

「テキトーにね」と言われる場合、後になってお客さんから「この時会場で発言した人が映ってないじゃない!」「適当に撮ってって言ったでしょう?」と言われる可能性があります。

「テキトー」は、事後になると「最適」「的確」「適切」という意味にすり替わるのです。

 

WEB動画時代の記録映像

WEB動画が流行しだして、映像がどんどん短尺になっているいま、行事記録映像を3分で見せるとなると、それはもう「記録映像」ではなく、その行事のイメージクリップと言えます。

この場合であれば撮影時にはカメラ一台で、イベントのコンセプトさえ外さなければ、印象的でかっこいい瞬間だけ切り取って編集すれば、そこそこかっこいい映像はできあがります。でも、映像による記録資料としての価値は激減します。後で「この時撮ってないの?」と言っても、「あ、その時は回してません」と言われておしまいです。

 

記録の目的と予算を明確に

で、何が言いたいかと言うと、行事の記録を映像(動画)で残したいと言う時は、その目的と予算をできるだけ明確に知らせると、齟齬が回避できて、みながハッピーになりますよ、というお話。

 

実際の記録映像の撮影の仕方、編集の仕方

現実的には、予算がないので1カメで行事の記録撮影をして納品して欲しいと言われたら、その行事のメインの場所で行われている進行の一部始終を回した方がいいと、私は考えます。つまりある意味で「全録」です。

ただし、固定したポジションからの映像では、編集した時にあまりに単調になるので、時々ポジションやサイズを替えます。が、その時もできるだけシュートボタンは触らずに、映像が揺れてても、天井を捉えていても、音声だけは途切らせないように回し続けます。

そして、進行に休みがある時に、観客や物(ぶつ)のインサート映像を手際よく撮ります。

先ほどの揺れたりして使えない部分も、それらの絵で埋めれば(インサート)、映像は時系列も映像の乱れも無く編集することができます。

で、ひとまずダラダラでもいいので、撮った映像を乱れなく時系列に並べたバージョンをベースに、次にどこを削るかをお客さんの希望を聞きながら(想像しながら)、尺を詰めていきます。

で、タイトルとエンドにかっこよく音楽とテロップ入れれば、「記録映像」と呼ばれる映像記録は、ひとまず出来上がります。

 

 

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