被写体のチカラ・映像のチカラ

December 15, 2015

天才カメラマン?
ある会員制リゾートホテルのプロモーションビデオを撮影している時のことです。

自分のデジカメで「出待ち」している外国人モデルのスナップをパチリと撮ってみると、「あれ?僕って写真うまいじゃん」なんて自惚れてしまうほど、ファッション雑誌の写真と見紛う写真が撮れました。

 

特にポーズをつけたわけでも、背景を工夫したわけでもありません。

ただ被写体はモデルさんですから、美しさに関してはお顔もスタイルも申し分ありませんし、金髪というのは画面を華やかにします。モデルの彼女はどの角度からでも、どんな表情でも、どんな仕草でも美しかったし、背景は出来たばかりのリゾートホテルですから余計な色や物といった「破綻」は一切ありませんでした。

 

何も考えずに撮った写真がカッコよかった、その理由は?

映像プロデューサーとは言え、カメラマンとしては素人ですから、その写真がカッコよかったのは、99%被写体(背景含む)自体がもつチカラに違い無いのです。


被写体自体がもともと持っているチカラ

実は映像のチカラ(表現力、アピール、メッセージ・・・)というのは、事ほど左様に概ね被写体自体がもともと持っているチカラに負っている事が多いのです。

プロのカメラマンは現場であれこれと苦労して「イイ絵」を撮ろうとするわけですし、僕ら映像制作会社が最も予算を掛ける作業のひとつが「撮影」であることは紛れもありません。

 

しかし、もともとチカラを持っている被写体であれば、だいたい誰が撮ってもカッコイイのだということを、我々は告白しなくてはなりません。これホントです。

 

ただ、数%はデキ不デキに違いがあるし、1枚の写真だけならいいかも知れませんが、広告表現として他の映像との脈略、関連性、連続性と整合をとるという技は、やはりプロでないとできないので僕らはプロカメラマンを起用しますし、セットや照明、スタイリングにも十分なコスト、スタッフ、時間を割きます。

 

被写体がよければ誰が撮ってもかなりイイ

同様に被写体が金髪モデルでなくても、例えば有名な世界遺産であったり、有名アーチストの完成されたオブジェであったり、といった対象物であっても、その事物が予め持っているプレステージ(先入観、知識、評価・・・)が偉大であったり、造形に破綻が無いという理由で、それを撮影した写真や映像は、どう撮っても見る人に美しく、圧倒的なチカラを発揮するのです。


ただし、勘違いしてはいけない

いくら「有名」でも、例えば「タレント」や「スター」であっても、タレント性やスター性は目に見えないものだから、カメラには映らないことです。その人のタレント性やスター性を知らない視聴者にとっては、何のチカラも発揮しません。例えば日本で有名なコメディアンが出演するCMも、異国で上映したら、それは凡庸な人が映っている映像に過ぎません。

 

映像制作会社のチカラ

CMに関するタレントの出演交渉力という面から見れば、それもひとつのチカラですが、安易に有名タレントに頼るのもいかがなものでしょうか。

我々映像制作会社の本当のチカラは被写体がチカラを持たないもの(ローカル?無名?カッコよくない・・・?)であっても、それを企画力や創作力でオモシロイもの、カッコイイもの見せるところにあると思いますが、あなたはどう思いますか?

 

金髪外国人女性モデルの「チカラ」には、我々日本人(男子)がもつ「先入観」も影響しているかも・・・。

 

 

 

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