映像制作におけるCG・コンピュータグラフィックスは万能か?

 

商品カットは今やオールCG

商品のCMには「商品カット」という映像が大概入っています。店頭で見つけてもらい易いよう、商品あるいは梱包の色形、特徴を視聴者の目に焼き付けてもらうことが目的です。

ですから、この商品のカタチや表面は完璧なディテールを持っていなければならないし、汚れや傷は言語道断です。

 

ホンモノを撮影したのではあり得ない完璧さ

しかし、生(実物)の商品というのは、なかなかそう完璧であることは難しい。昨今はハイビジョンはあたりまえ、4Kなんていう解像度で見たら、大方の商品の表面には凹みや汚れがあるものだから、これらがバッチリ映ってしまいます。

そこで今では商品カットはほとんど3DCGで作られています。

 

どうしてCGを使うのか

もちろん完璧なまでの、いや完璧すぎて不自然なほどの表現力を持っている今のCGですが、制作会社がこれを使いたがるのには、他にも理由があります。

 

  • 撮影するのが面倒、ないしは難しい、リスクが高い。

  • クライアントにNGを食らうことが無いから安心。

  • 商品カットだけスタジオで別撮りする時間やコストが、CGで制作する時間、コストよりも大きい。

  • 生撮影ではあり得ないシチュエーションや角度で見せられる。

などなど。

 

テレビCMやWeb上の自動車もほとんどCG

民放テレビでは、車のコマーシャルがたくさん放送されていますが、よく見ると殆どの車は3DCGで描かれています。まるで本物と見紛う動きで、視聴者はそれがCGであることが気付かないほどの完成度です。

でも映像を仕事にしている人なら、大方は判別可能です。

 

 

CGとホンモノ映像の見分け方

まったく本物に見えてしまったら、CGで作る必要が無いからです。なんだか矛盾した話ですが、CGクリエーターは当然、できるだけ本物に見えるディテールや動きを作りこみますが、そもそも何故そのシーンをCGで制作しているのかを考えてみてください。本物を撮影したのでは作り出せない映像を制作したいからです。

 

 

プロが見ているポイントは別にある

「作り出せない」というのは、背景の世界観であったり、車の動き方であったり、撮影可能か不可なのか、といった条件を自身の経験に基づいて判断するわけです。必ずしも画像品質の出来不出来が判断材料ではありません。本物では制作不能の映像を作ってしまうから、映像制作会社のプロが見ればCGだとわかるわけです。

訳わかんないですか?

 

ウチコミ音楽にも似た映像世界

僕は昭和世代で、バンドでベースを弾いていた人間なんですが、今のウチコミの演奏にどうしてもノリキレないのに似ています。

生を収録した映像の質感を知っている人間からすると、CGの映像は完璧過ぎて味わいが無い。「表現」としてはやはり深みが無いんじゃないかと。お金も時間もリスクも厭わないならば、絶対にロケしましょうよ。ロケが無理ならスタジオ。やはりホンモノの質感が伝えるシズル感を捉え、映像化してこそプロ中のプロなんだと僕は思ってしまう人間です。

 

「でも、そのうち完璧に自然に見せるCGができるんじゃない?」かって?

うーん・・・。

 

 

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