テレビ番組のテロップはなぜドギツイのか

進行を補う派手な字幕テロップ
テレビ番組、特にバラエティ番組などではテロップ(字幕)は「目立つ」ことを重視して、大きく、輪郭を縁取ってSE(効果音)入りで表示したりします。これは、その文字の情報が番組の進行に一定の役割を持っていて、視聴者が見逃してしまうと流れがよく理解できないことになるからです。ロケやスタジオ収録で撮影し損ねたリアクションやフックを、編集時にテロップで補っている、とも言えます。

 

企業VPは番組風からモーショングラフィックにシフト

ひと頃までの企業VP(ビデオパッケージ)の映像も、テロップといえばよく読めるように「エッジ」をつけ、カラフルに色付けする、ちょっとアジアンチックな画面作りが主流でした。一方で、近年増えてきているモーショングラフィックとかモーションデザインと呼ばれる「おしゃれな映像」では、テロップは情報としての役割はそこそこに、ほとんどがデザインの一部として扱われています。

 

 

DSLRとグラフィックデザイナーが台頭

近年、映像(動画)の世界に様々な業種や職種からの参入があり、写真カメラマンがデジタル一眼レフカメラの動画撮影機能を使ってムービーを撮影し、シネマチックに編集したり(こういう動画に使用するデジタル一眼レフカメラをDSLRと呼んだりする)、グラフィックデザイナーが写真やイラストに文字をタイポグラフィーして、画面上で動かして動画にしたりしています。こうした分野の人たちがモーションデザイン、モーショングラフィックの裾野を拡げています。もともと、構図やグラフィックにウルサイ人たちですから、これまでのテレビ屋の画面作りとは思想自体が違います。


映像とデザインの両立が信条の僕

僕は株式会社映像設計を創業した当時(1997年)から、映像とデザインの両立を信条にしてきましたが、B2Bの映像制作においてモーショングラフィックス・モーションデザインの手法を使うことは、プロデューサーとしてはとても難しい選択でもあります。


モーショングラフィックスは制作管理が難しい

というのは、クライアントへの提案時に、すでに完成形に近い画像をお見せしないとクライアントは企画の可否を判断できないため、競合する制作会社がある場合、企画費を回収できないリスクがあること。また、提案時に完成形を提示する必要がない場合には、シナリオ(文字)での提案となるが、どうしても文字を見てしまうとアピールしたいポイントは「強調」したくなり、なるべく目立たせたいと考えるからです。しかし、文字や文を突出させることはデザイン上、有利になることは少なく、全体のトーンや世界観を破壊し兼ねないのです。


デザインは全体で印象を伝える

モーショングラフィックス・モーションデザイン手法の核にあるのは、伝えたいことは「世界観」であったり、そこはかとない「トーン」であり、それによってコンセプトやメッセージを伝えるという思想です。

そして、デザインの優劣の判断は、基本的には主観によるものですから、こうしたタイプの仕事をスムーズに完成、納品させることはプロデューサーにとって非常に難しい仕事なのです。

辛いけれど楽しいモーションデザイン

クライアントのご担当にシンパシーや信頼を頂きながらのコミュニケーションはとても楽しい反面、その信頼を裏切らないための緊張感で胃が痛くなることもしばしば。でも、試写をした時に、間をおかずに拍手を頂く快感は僕らのビジネスの醍醐味であり、この仕事をやめられない理由です。
かっこいい、おしゃれな映像をつくりたい、という時はぜひ相談してください。
 

 

 

 

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