映像制作プロダクションのおだて方

発注する前にイメージを固めておくべきか?
会社の業務案内や商品PRのための動画・映像を制作会社に外注してみようか。と考えたあなたの頭の中にはすでに明確なイメージが出来上がっているでしょうか。

あるいは、自分が映像をつくろうと考えたわけではなく、上司や他の部署からの要請で制作を指揮することになったのかも知れませんね。そうした場合、映像のイメージはあなたの頭の中には無く、発案・立案した誰かの脳裏におぼろげに有るだけかもしれません。実は誰も具体的なイメージを持っていないこともあるでしょう。

 

イメージを共有することから私たちの仕事は始まります

私たち映像制作会社、映像プロダクションは、仕事の前半、未だ見ぬ映像、これから世に送り出そうとする動画のイメージ(シナリオ、絵コンテ)をお客さまと摺り合わせ、共通認識を形成することに全精力を注ぎます。

 

このプロセスがけっこうなコストとなる

この「企画の取りまとめ」という工程は、営業、プロデューサー、プランナー、絵コンテライター、シナリオライターなど大勢のスタッフが関わり、各々の技能と時間、そしてセンスを提供(販売)するので、この工程だけでプロダクションは多くのコストを負担することになります。ご承知のように内製であっても外注であってもそれは同様です。

 

目に見えない工程にお金を払うのは・・・

発注されるお客さまにしてみたら、この目に見えない作業に大枚をはたくことに抵抗感があることは私たちも十分承知しています。ですから双方ができるだけ早期に、制作規模感や予算感について共通認識を持ちながら進めることが大切です。双方が時間と予算の無駄を省くことで、ひいては肝心の制作予算と時間を目に見える部分の制作現場に行き渡らせ、より良質な作品を完成させることに繋がるからです。

そこでここでは、この企画の取りまとめ工程における賢いコスト低減について書きます。

お客さまの「状態」で分けて考えてみます。

 

(1)テーマ、目的は明確だが、映像の具体的イメージは無い

(2)テーマ、目的が明確で、映像の具体的なイメージもある

(A)制作予算は決まっていないし、予め提示することもできない

(B)制作予算は決まっていて、予め提示する

 

現実的には「テーマ、目的は不明確だが、何か映像がつくりたい」とか「予算は決まっているけれど、教えない」という場合もありますが、ここでは除外。

 

(1)×(A)

こういう形でオリエンテーションを受けると、映像制作会社はとても困惑し、制作規模をどこまで広げていいのか決めかね、競合プレゼンの場合、各社のスケールが異なり、参加プロダクション間での企画や見積りの比較ができないばかりでなく、映像制作会社はおうおうにして、大風呂敷な企画でありながら低予算で請け負います、というアプローチをして案件を獲得、いざ実施となると低予算で実行可能な企画にスケールダウンして「しょぼいね、これ」となる可能性大。

 

(2)×(A)

つまり企画はほぼ決まっているけれど、予算が決まっていない場合。制作会社を競合させる場合、プレゼンでは具体的な制作プランと見積書での競争となる。

一見、とても良識的なコンペのようではあるけれど、オリエンテーションを受ける「企画原案」から展開可能な具体案があまりに幅が広い場合、たとえば「タレントを起用して商品紹介をする」というような場合、有名タレントを起用するのと無名タレントでは予算は雲泥の差。「あ、すみません、そんな予算ありません」ならば、初めから教えて下さい、というもの。タレントの出演承諾や、そのための絵コンテやら、キャスティングといっても結構たいへんなのです。
 

(1)×(B)予算提示は予めするのがお買い得!

映像プロダクションとしては、実はこれがいちばん嬉しいパターンです。

テーマ、目的と予算は決まっているけれど、具体的な映像プランはこれから。ということは、テーマや目的についてお客さまと練りあげていく時間とコストは省け、具体的なプランは予算の範囲で(適正な利益を確保して)提案して、ご納得いただけばいいからです。こう書くと「賢い消費者」としては「それじゃあ、制作会社を喜ばせるだけ!」と思うかも知れません。でも、このパターンが、お客さまが映像制作会社を使う上で、最も賢い方法なのです。

第1に、企画や制作プラン(技法や手法も含めて)というのは、予算と密接に関連しているので、よくある「値切り」をすると、制作費の予算配分を見直すことになり、もしかしたら肝心の演出家のランクを下げなくてはならないかも知れません。プロデューサーというのは、限られた予算の中で、オリジナリティ有る企画を際だたせるため、様々な工程や職能に予算を傾斜配分します。

時には多能工のスタッフを起用して撮影費用を抑え、浮いた予算は音楽につぎ込む、というような技も使って企画を成功させようとします。こうしたことは、予算があたまから明示されているからこそ可能なことです。おわかり頂けるでしょうか。

第2に、やはり仕事ですから、適切な範囲で利益をいただける(人並みに扱っていただける)と、もうそれだけで頑張ってしまうお人好しさんなんです私たち。

なぜ頑張るかというと、もう一面の理由もあるのです。第1の理由と関連しているのですが、予算が予めわかっていて建てた制作プランは、予算が効率的かつ重点的に配分されているので、各セクションのスタッフもきっといい仕事をしてくれる、という期待が持てるからです。もちろん演出プランも自分たちで考えたものですから、俄然モチベーションが違います。

では最後
 

(2)×(B)

これは事実上、見積り競合ということですね。

ただし、ここでもオリエンテーションで明確な仕様が指定されていないと、各社バラバラの夢を見ながら戦うことになります。かといって、予め仕様が指定されているオリエンテーションシートを見ると、私たちはピンと来ます。「あ、これデキレースだ」って。映像制作の細かい仕様を指定できるということは、実はすでに制作、演出プランもできているはずで、そこには大概すでにクライアントと握っている制作会社があるからです。

 

いやはや、映像プロダクションってたいへんでしょう!?

 

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