“当事者バイアス”からの解放

当事者は誰なのか

広告制作に関わる関係者を大きく分ければ「発注企業」「代理店」「制作会社」です。そしてそれぞれの組織には経営者、管理職、担当者がいて、案件に責任を持っています。

 

客観的であろうと努力する当事者


 最終的には制作物の品質は、その作品によって得られた成果で計られますが、制作過程でそれをジャッジしていくのは、それぞれの組織の担当者や上司、時に は経営者です。基本的には各自の主観を基準とするしかありません。そして、それぞれの関係者はビジネスとして制作に参加している以上、できる限り客観的で あろうと努力します。


 実は映像制作の営業・プロデューサーを担当してきて、いちばんの関門がこの、それぞれが「客観的であろうとする努力」です。


 制作に関わる関係者は、全員がそれぞれの立場において当事者であり、同時にそれぞれの分野のプロフェッショナルです。プロであるがゆえに知っている知識 や情報、経験を駆使して、他の関係者が気づかない視点(客観)から意見を云うのは、自身の存在理由であり、制作物がもたらす恐れのあるリスクや不快感を、 事前に回避しようと努めるのは、まさに強い使命感からです。

 

当事者感覚こそが敵に

 ところがこうして角を取り、刺を抜いた制作物は往々にして個性の無い平均的なものとなり、本来 の制作の目的を果たせないことになります。


 僕は、こうした使命感を「当事者バイアス」と呼んで、制作のプロとして関係者を過度な当事者バイアスから解放するのもひとつの仕事と考えています。


 実はこの当事者バイアス、制作担当者自身にもありがちで、これが一番困りものなのです。クリエーターはなんといっても思い込みの名人ですから。


 長くなりますので、このことはまた次の機会に

 

 

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