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  • Writer's pictureTomizo Jinno

認知バイアスを逆手に取るPR映像のシナリオ

認知バイアス

僕らが日常的に経験、ないしは観察することが多いのは「正常バイアス」と「確証バイアス」ではないだろうか。


正常バイアス

目の前で起こっているいる危機的状況を、正常だと思い込もうとすることで安心感を得たいという衝動。


確証バイアス

思いついた仮説を裏付ける情報だけを集めて、仮説を確信に高めようとする衝動。


広告宣伝に利用するバイアス

前者の「正常バイアス」は、これは宣伝用のシナリオにはあまり利用しないと思うが、後者の「確証バイアス」は、安手の企業PR映像やテレビショピング、マルチ商法紛いのビジネスのPRで頻繁に見られるシナリオ手法?だ。

仮説(商品の特長)を裏付けているように見える、細かな事実を次々に羅列することで、まるでネガティブな事実が無いように印象付けてしまおうとするのだ。


おばかさん向け

だが、この方法は視聴者がお馬鹿さんならば有効だが、少々おつむがあれば「何で、良い話しかないのか?」という疑念を持ち、すぐに抜け落ちている情報の中に重大な問題があるのではないか、という想像に辿り着く。


ちょっと巧妙なシナリオライター

ならば、そう大きな問題では無いネガティブな情報をひとつふたつ盛り込むことで、賛否両論を公平に提示しているかのよう装って、結果購入を選択するように仕向ける。


もっと巧妙なシナリオライター

は、そういう事実誤認に誘導するような映像づくりには加担しない。

正しい事実を伝えることがアピールにならないならば、その商品の価値は低いわけでから、その価値に見合った機能と値段であることをアピールして、最低限その機能を安く手に入れたい人には買ってもらおうとする。そもそも商品の機能に大きな期待をさせないし、安いのでクレームも少なく、それなりに継続するビジネスにつながる・・・と考えるのだ。


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