• 株式会社映像設計 代表取締役プロデューサー 神野富三

VRと360°映像は別なお話ですよ


360°カメラ 民生機から業務用まで多種多様に市販されれていますが、いずれのカメラも「そこにあるものを写す」ものです。当然ですが「仮想世界」を写しとることができるわけではありません。

Virtual Reality 「仮想現実」と訳されるように、「仮想の世界に現実を反映させる」技術のことを言います。360°映像を視聴するゴーグル型モニターは、そういう意味では「仮想的な空間モニター」と言えなくもないので、360°カメラで収録した映像をゴーグルで見れば、それは「VRを視ている」というのも、あながち間違いではないかも知れません。

拡大解釈の連鎖

でも、こうした拡大理解が重なると、「それは違うんじゃない?」ということが起こります。

360°カメラで撮った映像で「仮想体験」ができちゃうと勘違いすることがそのひとつです。

どういうことかと言うと、360°カメラの映像をゴーグルで視聴すれば「ウォークスルーで好きなところが見られる」という勘違いです。 実写オンリー360°映像でウォークスルーはできません

例えば、横を向いたら階段があるので、その階段を登っていった先が見られる・・・。なんてことはあるわけないのですが、VRと名がついた道具で視聴するとそれができちゃうような気になってしまう人がいるようです。

これを可能にするには、360°カメラではなく3DCGツールで、それこそ仮想空間を創ってしまわないと無理です。その壁の向こうが見たければ、その壁の向こう側のデータを作っておかないと、見に行くことはできません。360°カメラでは「土台無理」です。

非常な面倒な作業ですが、実写を貼り合わせるように、実写データをCGにしてしまえば仮想体験はできるのでしょうが・・・。

そんな勘違いするか!?

「そんなバカな・・・」と思われるかもしれませんが、「VRコンテンツを撮影して作りたい」とおっしゃるお客様の何人かにひとりは、この勘違いによって壮大な夢と失望を体験されます。

360°カメラは魔法のカメラではありません.

お間違えなく。


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