- 株式会社映像設計 プロデューサー 神野富三
動画を視る時の潜在意識とジェネレーションギャップ
親子ほどの世代差
実際に親と子が同じ組織で働いていて、その組織が映像を企画した時に起こったお話。
採用活動のための映像制作
昨今の採用難は限度を超えていると言えるほど困難を極めていて、どうにかして会社の魅力を伝えたいという熱意から、映像をつくって見せよう!とお考えいただくことが多くなりました。
実際に弊社にお問い合わせいただく案件の、1/4くらいが採用のための映像です。
企業の人事部、採用担当の方は、労働市場、採用環境の現状をとことん調べ、実際に学生さんや転職のみなさんと会っていらっしゃいますから、求職者の心境、心情をよく知っておられて、映像が果たせる役割とその限界もよく理解しておられます。
若い世代の映像観
先日、30代と思しき採用担当の女性から、採用活動に映像を使いたいとのことでメールをいただき、やりとりの末、訪問してお話を伺いました。
映像をと考えた趣旨は、学生たちへの就職説明会の席で、職場の様子をリアルに見せたい、見せれば、熱意ある若者なら必ず共感するはずだ・・・とのこと。
もちろん現実にその職場が魅力的でなければなりませんが、こちらの事業はたしかにその道を学んでいる若者ならば魅力を感じる要素(映像にできる要素)を持っていると思いましたので、僕は「今流行りのDSLR調の映像で、職場で生き生きと働く姿をかっこよく見せ、いいコメントも貰えば、きっと思っているような映像はできあがります」とお約束しました。
リアリティを好む世代
求職者にとっていちばん知りたいのは、実際の職場の空気感や同僚になる人たちの人間性、人間関係。そして自分の居場所として相応しいかどうか。そうした雰囲気をリアル(噓っぽく無く)に伝えるには、まさに昨今流行りのインタビュー+インサートが効果的であることは間違いありません。さらにはご予算的にも無理なく収まります。
ところが!!
親父世代
その担当の女性のお父上が、なんとこの組織のオーナー経営者ということで(1回目の打ち合わせで知っていた)、「いちど会いたいと言っている・・・」とのことで、2度目の訪問をしたところ
「そんなのぜんぜんダメ!」
「そんなの絶対見ない」。
と取りつくシマもなし。
で、こういうのがいい!とおっしゃる企画は、ドキュメンタリードラマ風のCM(15秒)!!!
「それ、どちらでお見せになるんですか?」
就職展などのイベントブースで流して「道ゆく若者を目を惹いて、ブース引っ張り込む!」のだと・・・。
「う~ん」(僕)
このギャップは埋まらない
これ以上は書きませんが、これを読んでくださっている方が、50歳以下の方ならばわかりますよね?僕が何を言いたいか・・・。でも、60歳以上だと、もしかして「???」かも知れませんね。
【40歳くらいまでの人】

【60歳以上の人】
