- 株式会社映像設計 代表取締役 神野富三
IGTV 縦型動画は女性向き!?
ディテールが気になる女性 スマホで撮ったスナップや記念写真に映る自分の姿を、指先でズームアップにしてチェックする女性って多くないですか?
僕の妻がそうなのですが、せっかく綺麗な背景でタイミングよく楽しそうなスナップ写真が撮れたのに、この「アップしてチェック」でNGにされることしばしば。
理由は「シワが見える」「シミがバレる」等々。
全体把握を優先する男性
男性の場合は、多くの人がそのスナップ写真の全体の構図を見渡して、カッコいいとか楽しそうであることを読み取りますが、女性の多くは自分についての詳細なディテールが気になってしょうがないようです。もちろん、これは僕の人生経験での統計的な仮説ですから、一般論として断定するつもりはありません。
「私は違う!」と怒らないでくださいね。
ひとのことも気になる
そして、ここがポイントだと思うのですが、女性は自分についての詳細なディテールが気になりますが、同時に「気になる他人のディテールも気になる」という傾向もあると思いませんか?
こうして考えると、すでに縦型動画が一定のユーザーに支持されている状況、映像の画角(アスペクト比=縦横比)に関して、以下のような考察ができるのではないか、と思ったわけです。
あくまで考察、仮説です。
(1)ハイビジョン・FHDが登場する以前の画角は4:3でした。16:9というFHD画角に比べると、ほぼ正方形に近いフレームだったので画面を縦置きするメリットはありませんでした。だいたいスマホというメディアはありませんでした(男女共通)。
(2)当初、正方形という画角を特徴としていたInstagramが登場すると、おしゃれ志向の女性が好んでこのツールを使いました。女性はシネタッチの画質で小物などの被写体に近づいた構図(質感を伝える)を好むため、正方形というフレームは構図設計に無駄が無く扱いやすいものだったのではないでしょうか。
(3)フルハイビジョンが標準となった今、横長のフレームに被写体(主に人)を置くと、両サイドの空白が無駄になりますし、被写体の人のお肌やバッグなどの「見たいアップ」に寄ると、全身の様子が見えなくなる横長よりは、縦長画面にした方が、情報取得が効率的です。
(4)男性は被写体のディテールよりは、全体の状況把握がしたい傾向があるため、被写体の人が「どこにいるのか」ということが気になってしまい、長時間の視聴に耐えられないが、女性はディテールが読み取れるまでは視聴を続けてくれる。
(5)しかし、ディテールが読み取れれば視聴をやめるか、全体像が把握したくなるので、「引きの絵」で編集したいところだが、縦長画角で環境を見せたり、状況を説明するのは大変効率が悪い。
IGTVは長尺に向かないと思うが・・・
承認されれば60分の縦長動画を投稿できるというIGTV
果たして60分の縦長動画の構成とはどういうものになるのか? 正直、これは僕にも想像がつかない。
以上 いかがでしょうか。
「決めつけるな!」と言わないでくださいね。決めつけていませんので。
考察、仮説を文章にして、自身で検証していこうと思ったので書き留めました。