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  • 名古屋WEB動画制作所 所長

なんちゃってインフォグラフィック動画の見積書

Updated: Jun 28


「これと同じ動画をつくりたい」

こう要望をすれば、見積書は簡単につくれるはず。

そう思うのが人情です。

最近の動画の1ジャンルとして「なんちゃってインフォグラフィック」とう制作技法があります。

簡単に言えば、パワーポイント(ないしはキーノート)のように画面が替わっていく中に、ときどき文字や矢印が動いたり、ピクトがアニメーションする・・・それに音楽とナレーションが入っている、みたいな動画です。

「なんちゃってインフィフォグラフィック」というのは、もちろん僕の造語です。

「本格的インフォグラフィック」は、ちゃんとしたグラフィックデザイナーとムービークリエーターの仕事を指します。

なんちゃってインフォグラフィックス動画制作の見積書

さて、この「なんちゃってインフォグラフィック」動画を制作したいと企画し、同業で同じような動画を公開しているものがあるから、それを示してくださって「これと同じ」とご要望いただいた会社がありました。

その同業他社さんが先行して制作されていた動画は、シリーズになっていて、その1,2本を見て「ああ、なんちゃってインフォグラフィック以前の文字スライドショーに近いな」と思った僕は比較的(というより劇的)安価な数字を口にしてしまったのですが、見積書の送付をお約束して電話を切り、他の動画を見ていったら、ちゃんとした?「なんちゃってインフォグラフィックス」動画もあることがわかりました。

「いかん!これは○○万円ではできん!」と気づき、急いで正式な見積書(○○万円と口にしてしまった以上、劇的な値引きを入れましたが・・・)を丁重な文書と一緒にお送りしました。

何が違うのか?

では「文字スライドショー」と「なんちゃってインフォグラフィック」は、何が違うのか。

見た目にそう違いはないのは確かです。

しかし、画面に載るオブジェクトが文字と幾何学的デザインの変化だけならば、クライアントと制作者が頭に描くイメージに、そう大きな齟齬が生まれることはありません。

絵コンテを提案するまでもなく、いきなり制作して動画にしてお見せすれば、大概は1、2度のやりとりで完成に至ります。修正も比較的容易にできます。ですから劇的に安価な見積もりも可能なのです。

しかし、画面内のオブジェクトが増え、そこに創作したイラストや創作的な動きが加わると、いきなり制作して見せても、大概は「イメージが違う」「ここはこうなりませんか」というやり取りが始まります。

コミュニケーションが増大しコストも増大する

「いきなり制作」したあとで、直すという作業は、制作作業の初期段階まで手戻りすることになり、文字スライドショーとは違い、修正指示がある度に作業量が50%くらいずつ累増していきます。1作品を3回直すと3作品作ったのと同じくらいの時間とコストが掛かってしまいます。

そこでわれわれ映像制作会社は、そうした手戻りを減らすために予め絵柄だけでもコンセンサスを得ておくことで、その後の作画、編集作業を1度で済ませようと努力します。そのひとつの方法が絵コンテの提出です。

絵コンテで承認を頂いた内容が、後段で変更になった場合は相応の費用をいただきます。そうすることで、映像制作会社は実際の作業内容が販売価格にきちんと転嫁できるようにして、事業を成立させているわけす。

初取引だからこそ劇的安価は難しい

表向き難なく進みそうな映像制作案件であっても、実は初めてのお取引の場合は、どうしても僕らはバッファを見ます。それは、このブログにもよく書いていますが、映像の評価というのは、どこまでいっても主観評価なので、初めて取引する初めてのご担当の方が、どのような趣味嗜好を持っておられるか見当がつかないからです。

もちろん、僕であればもうこの道30年以上クライアントとコミュニケーションしてきていますので、8割方のご担当者については、初対面であってもほぼ見立てを間違えませんが、やっぱり100%ではありません。

「ええ!? そこが気になりますか?」ということは起こります。

そういう時に「それは普通じゃありませんよ」なんて、絶対に言うことはありません。いわゆる仕様変更でないかぎり、ご担当のご意見はご満足いただくまで対応します。しかし、そこにコストが発生することもシバシバですので、その保険としてどうしても最安値(値引き)提示はできないのです。

「そんな、あなたの胸先三寸で予算が変わるのはおかしくない?」

ごもっともです。

でも、ご担当の方の胸先三寸で利益が減るわけですので、どうかご理解を。

なんちゃってインフォグラフィック動画の見積書


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