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  • 株式会社映像設計 代表取締役プロデューサー 神野富三

B2B映像のプロデュースはプロファイリング

Updated: Dec 31, 2020


ターゲットとテーマ

テレビ番組やTV-CMでも、もちろんターゲットやテーマが設定してあって、ある範囲の人たちに、ある一定の情報を伝えるという目的を持っています。

BtoB映像は番組やCMよりはるかに狭いターゲット

しかし、B2Bの映像は一般的に、更に狭い視聴者範囲を狙って目的を達成します。

例えば「ある商品のユーザーに、使用上の注意を徹底する」という目的の映像の場合、視聴者はすでにその商品を購入していて、商品の目的や使用法は概ね知っていることが前提となります。当然ながら商品の機能や使用法の説明の大半は省略しても構いません。テレビ番組ならば、この商品が何であるかから説明に入らなくてはならないし、一般にあまり必要が無いか知られていない商品ならば、この商品がどういう時に必要になるものなのかを説明しなくてはなりません。

リクルート映像もかなり狭いターゲットを狙う

また例えば「求職者に会社の事業内容を説明したい」という目的の映像ならば、視聴者はすでにこの企業に関する一般的な情報は持っていることを前提とします。社名、所在地、規模や社会的な評価はすでに知っているとした上で、具体的な仕事の流れや職場の雰囲気を伝えることを中心に構成することになります。

ユニークな視聴者と同じ気持になるということ

こうして書くと、B2Bの方が楽ちんじゃんと思うかも知れませんね。しかし、一般視聴者という立場、すなわち基本何も予備知識も経験も無い、素人の立場になって考えることは誰にでもできます。自分自身が「素人」の立場だからです。

しかし、B2B映像の企画をつくり、シナリオを執筆し、演出をするということは、その商品や会社のことをよく知っているエキスパートであることが前提となります。決して一般的ではない、ユニークな背景を持った視聴ターゲットと同じ気持ちにならくては、求められる映像が見えてきません。

勉強、勉強また勉強

そのためには、とにかく資料を読み込んで理解して、関係者の意見や実感、感想をヒアリング、分析しなくてはなりません。それこそ映像制作の案件はすべてが個別の目的や背景を持っていますので、「以前と同じ仕事」ということは全く無いと言っても過言ではありません。

ザ・プロファイラー

ユニークな個性を持った視聴者と同じ気持になるということ。

それはその人達がどんな社会背景や人生経験、知識レベル、感性を持っているのかを推測して視聴者のキャラクターを設定するチカラ、すなわちプロファイリングする能力が求められるのがB2B映像制作業界です。

社会経験、人生経験も人並み以上に無くてはならないし、幅広い社会環境、階層、格差についても洞察力が必要です。

そう簡単には、プロになれない仕事です。


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