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  • 株式会社映像設計 代表取締役 神野富三

尊敬と信頼のナレーター、窪田等氏

Updated: Dec 31, 2020


窪田等さん(所属:シグマセブン)。

名前はご存知なくても、彼の声を聞けば「ああ、この人!」と思うことでしょう。弊社のアニメーション制作をPRするYoutube動画も、窪田さんに読んでいただきました。(「‪オリジナルアニメを制作してビジネスをPR!名古屋から全国対応。」)

テレビ番組でも、硬派から少し柔らか目の番組まで引っ張りだこのプロフェッショナル・ナレーターです。氏が何故これほど売れっ子なのでしょうか。

それは何よりも番組を制作をする者の立場から見て、非常に「助かる人」だからかも知れません。タスカルのはもちろん制作者側、助けてくれるのは窪田さんです。

「助かる」ことはいくつかあります。

一番助かることは、何よりも彼の声を聞けば視聴者はそれだけで、番組の「格」をランクアップしくれるからです。これは、企業ビデオでも同様で、編集を終えた映像に彼の声が乗ると格段に作品の品位が上がります。

その理由は、彼がナレーションを読んでいる番組は、一定以上の格式を持っていることが視聴者には刷り込まれているからです。もちろん深層心理に、です。

なんだか本末転倒な話ですが、視聴者は逆に彼が喋っている番組(映像)は、声を聞いただけで「この映像は良質(ないしは「ちゃんとした」)映像だ」と思ってしまうのです。人の心理とはそういうものです。

もちろん、(たぶん)窪田さんが良質な番組を選んで出演していることも、氏の声のブランド性を高めていると思います。

ふたつ目に助かること。

なんと言っても上手い!

トチラナイから録音時間が短くて済む。すなわちスタジオ使用料が節約できるわけです。もちろん窪田さんのギャラは安くはありませんが、ナレーション録音がスムーズにいくことは、スタッフもクライアントも代理店さんもとっても嬉しいことです。

曖昧さと破綻を許さない

窪田さんは初見原稿でもスラスラ読んでしまいます。しかし文章のつくりがオカシイと、必ずそこでストップします。主語と述語の関係がオカシイなんていうのは言語道断ですが、間違ったことは言っていない原稿であっても、抑揚やアクセントの付け方で意味が違ってくる場合には、必ずこちらに文章の真意を確認され、その意図が十分に表されていない場合には、その場で別な言い回しを提案してくれます。そして直された原稿は、意味合いとしても筋が通り、ナレーションとしても、とてもリズムの良いものになっていきます。

ただし、こちらは緊張する

このことは、スタジオに持ち込むナレーション原稿は完璧でなくてはならない、という制作側へのプレッシャーにもなりますので、原稿を書く僕らは文章を練り上げ、読み手が詰まることのが無いよう細心の注意を払います。そして僕は必ず前日よりまえまでに原稿を送り、下読みをしておいていただけるようにします。そうすると、窪田さんは必ず原稿にしっかり目を通して来られ、疑問に思った点をきちんと質問してくださり、納得するまでアナブースに入りません。

氏にナレーションを依頼することは、とても緊張することではあります。だから以前、氏がスタジオにきて開口一番「いやー、この原稿破綻が無いよ」と言っていただいた時はとても嬉しかった記憶があります。

あ、でも言いたいことはこんなことじゃなくて、もっと大きな理由があるのです。僕が窪田さんを尊敬する点、

窪田さんは「原稿を完全に理解してくれる」のです。

映像につけるナレーション原稿というのは、文語でもなく口語でもない、映像の画像の順番にも考慮した特殊な文章です。ですから主語・述語・目的語が倒置されていることも多く、読み方によってぜんぜん違う意味になることも多いものです。

しかし殆どのナレーターが、作品中大概一箇所は文章の趣旨を取り違えたまま平気で読むのです。ナレーション録音は映像を見ながら行いますから、自分が読み方が間違っていることは、ちょっと気を配ればわかるはずです。

がっかりポンなナレーターが多いことは非常に残念

これは原稿を作った人間にしてみると「意味が違う!」「ここまでの文脈から、そんなことわからないの?」「この映像の意味わかってる?!」ということで、ほんとうに「がっかり」な瞬間なのです。中には指摘して、噛んで含めるように読んで聞かせても、何度やり直しても出来ない人さえいて、もう「帰れ!」と言いたくなることも時々。

そこが窪田さんは、もう著作者よりも深く文章を読み込んでくるのです。氏はまず映像作品の主旨(&趣旨)を理解したうえで原稿を読み進めるので、文章の意図が伝わらない表現には、すぐに気づくし、少々いびつな構文であっても(映像のカット割りに言葉を合わせると、たまに不思議な構文になっちゃうことがあるのだ)、意図を汲んで抑揚やアクセント、息継ぎを調整して見事に映像に合わせて読上あげてくれちゃうのです。

これは原稿を書いた人間はすごく嬉しいのです。

映像作品の最初の理解者であると同時に、

氏に理解してもらえたなら、視聴者にもぜったいに大丈夫、という安心も貰える有り難さ。

窪田等さん、また読んでいただける仕事を作って、しっかり原稿練りあげますので、その時はどうぞよろしくお願いします! (下記の動画はYoutubeサイトでご覧下さい)


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