Tomizo Jinno
「プロに無償で仕事を頼んではいけない」のか!?
Updated: Dec 29, 2020
「頼んでいい場合もある」
僕はそう思っています。仕事の請け手の立場として以下の場合は請け負うことがあります。
(1)
世のため人のためになり、その作業のために割く時間と労力が軽微で、自身の「看板」を傷つけない場合。
(2)
世のため人のためになり、その作業のために割く時間と労力は甚大だが、その成果がもたらす社会的意義は大きく、その功績が認知、賞賛される可能性がある場合。
(3)
依頼を受けた作業と目的が、自身が挑戦してみたかった方法を試すチャンスである場合。
よくあるトラブル
こうして請け負った時に限って起こりがちなのが、
(1)
軽微な作業と思って請け負ったら内容が不明確で、結局企画書からつくる羽目になった。
(2)
世のため人のためと思ってやったら、ある人の手柄になっただけ。
(3)
打合せしていくうちに自分のアイデアは活かせない事が判明。でも今更プロジェクトから抜けることができなくなった。 などなど。
依頼側との「想い」の違い
頼む人はたいてい友人、知人やその紹介なので、相手の取り組みの温度差や裏事情が、感情的な行き違いに発展して人間関係をも壊してしまう。そうした苦い経験が「プロは無償で仕事を請けてはいけない」という気持ちにさせるのかも知れません。
クリエーターが代金を取らないのに仕事を請け負う事があるのは、個人的な理由でその仕事に価値を見出す時であり、本人以外にはわからない動機が働いて、無料奉仕であってもその仕事に大きな精力を注ごうとする時です。
それに対して「テキトーに作ってよ」と言うのは、まったくやる気を奪ってしまいます。人にものを頼む時は、言葉を尽くして正確にオーダーを伝えることが肝要ですが、いわんやタダでものを頼むならば更に熱意を込めて伝えるべきでしょう。
依頼する人は終始熱意を
事細かなオーダーをするには具体的な企画、計画がなければできません。たぶんタダ働きする人の数倍働かなければ具体的なオーダーを作る事は難しいことです。 「只より高い物はない」 無償でものを頼む時は、これを思い出して下さい。