- 株式会社映像設計 プロデューサー 神野富三
映像が利用する記号
Updated: Dec 29, 2020
「口」は嘘を語り、「目」は虚実を語る
ドキュメンタリー番組のインタビューの場面を思い出してください。 話が徐々に核心に触れてくると、カメラマンは少しずつインタビューされている人の目にズームアップしていきます。視聴者は、一点を凝視するかの視線に、話が真実に迫っていると感じます。一方、目が泳いでいると「怪しい」と感じます。
口元をクローズアップしたら
では、その時カメラが喋っている人の口元をクローズアップしたらどう感じるでしょう。イメージしてみてください。たぶん、その画は「この人は嘘を喋っているかも知れない」という印象を与えます。感じない人もいると思いますので、強制はしませんが(笑)。
「目は口ほどにモノを言う」
と言いますが、口では嘘をつけても、目は嘘をつけない、と人は思っているもの・・・。という人の心理を利用した、これも映像が利用する記号のひとつとではないでしょうか。 果たして本当に目は嘘をつけないのか、それは何とも、私には確信が持てませんが。