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  • Writer's pictureTomizo Jinno

研修・セミナー動画のつくり方(2)

Updated: Jul 30, 2020

A.とB.で、何が違ってくるのか


①制作に掛かる手間暇が違う

「講義スタイル」の映像化であれば、収録当日に現場に入って撮影、翌日には編集を上げて、納品なんていうことも可能です。ところが「Eテレスタイル」では、テーマは決まっていたとしても、それを「どんなストーリーで見せるか」「どんな要素を、どう映像化するか」一生懸命考え、何度も何度も打合せして、様々な分野の専門スタッフが、パーツとなる映像をコツコツと作っては直し、作っては直し、何ヶ月も準備して、その後ようやく1本化して、番組に仕立てます。


②わかりやすさが違う

講義スタイルの出来不出来は、はっきり言って講演者次第です。「話中心」で進行しますから、その人の喋り方ひとつで、ぜんぜん聞き取れない講義になる危険性も十分ありますし、そもそも難しい言葉がひとつ出てきただけで、視聴者は視聴離脱してしまうかも知れません。

かたやEテレスタイルは、視聴者の理解度を想像しながら、理解しやすい順にコンテンツを並べ、難しいところはあらかじめ丁寧に説明するなどの工夫をして制作しますから、番組の途中で視聴離脱する可能性は低く抑えられます。


③制作予算が違う

講義スタイルの映像化は、原則的に「撮って」「切る」だけすから、現実的に言えば10万円でもできなくはありません(前提条件はありますよ、もちろん)。けれどEテレスタイルは、これはものすごくお金が掛かります。手間暇が掛かる、ということはお金が掛かります。NHKの番組制作予算がいくらなのかは知りませんが、ピタゴラスイッチのような番組であれば、1本で1千万円を超えちゃっている場合だってあるかも知れないくらい、高額になります。イラストひとつをとっても名の知れたアーチストに描いてもらえば、1点数万円では済みません。オリジナルの模型や造作物は、誰が何日掛けてつくったのか?果たしてその収録には何日掛かったのか?あるいは、高度なCGを作り込めば、数百万円にもなります。でも、いちばん大きいのは、数多くの各分野の専門スタッフが、長い時間その仕事に掛かりっきりになるのですから、その人件費はものすごいものになるはずです。


かくして、いま実社会で現実的に作られている教育系動画の制作方法は、ほとんどが「講義スタイル」となっているわけです。

明日は、この「講義スタイル」にも、映像化に当たり手間暇の掛け方が違う、様々なスタイルがあることをご説明します。




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