- 株式会社映像設計 プロデューサー 神野富三
株式会社映像設計、代表プロデューサーが生きてきた時代(その3・2011-2019)
「文脈」を使ったコミュニケーション
作為に感づかれないような広報策が主流 になってきた。
「文脈広告」とは、媒体(テレビ番組、バラエティ、ドラマ、報道、雑誌、 新聞、インターネット・ブログ、FB、Twitter 等)を選択して、いつ、誰が、どんな立場で、どのように伝えるか、を工夫する事で、その広告内容があたかも客観的な事実であるとか、一般的な意見であるかのように優良誤認させる広告手法が主流となった。
広告・宣伝の時代から広報の時代へ
お金を使って誰かに頼んで行うのが「広告宣伝」であったが、企業の社員が写真スタッフやライターとなり、SNSなどを使って対外的にお金を使わずにやるのが「広報」という仕事だという理解、これが定着した。
文脈を使ってきた映像制作もバレてきた
企業映像制作の仕事は、昔から文脈効果を最大限に計算する仕事であった。映像(動画)は、視点をどこにおくか、語り手を誰にするかによって作品自体が文脈を持っていたが、そういう手法も使い過ぎて、視聴者にもバレてきて効果が無くなってきた。
映像制作にはもう文脈を使うことができない ・というよりも文脈を使うと嘘っぽくなるのなら、文脈を構築する知恵もア イデアも経験の蓄積も才能も役に立たない。あらゆる広告、広報の技術に使われるプログラムのソースコードが、もうバレバレな時代なのだ。
誰でも参画できる事業
になってしまった、そういうことだ。
さて、映像のプロがプロたる所以を金銭的価値、より大きな対価の換えるには、今後の社会の価値観はどう変化していくのかを見極めなくてはならない。
