Tomizo Jinno
映像制作費の見積もりはご予算枠を示した方がお得(その3)
値切り交渉の場面
売り手は買い手の懐具合を測って販売金額を釣り上げたり、下げたりします。「買い手は自分から価格を言うと損だ」と考えますが、それはそこに商品の実物が有るから。映像はそこにまだ実物はありません、売り手であるプロダクションは相手の懐具合に合わせて商品の質を落とすことだってできてしまいます。
完成品がそこにない
これからつくるものの価格交渉では、買い手から値下げ圧力を受けると、売り手は価格を下げる=仕様を低くして見積もることに流れます。
プロダクションも営利企業である以上、原価割れする仕事は原則的に請け負えませんので、「わかりにくい部分で」とか「嘘ではないから」と仕様を下げる傾向があります。買い手(お客様)に対する誠意と、つくる者の誠実さ、会社の信用を考えれば、そういう行為は自殺行為だと僕は思います。
「同床異夢」
多くの映像制作見積もり案件(相見積もり)で、複数のプロダクションが「同床異夢」を見て見積もっています。何社にわたって見積書をとっても、それぞれに想定している仕様が異なっていては、比較しても意味がないばかりか結局、お客様は仕様レベルの低い商品を選ぶだけです。
映像は「予算に合わせて制作できる」
どれだけ安く制作できたとしても、目的が得られなければ銭失い。
映像制作案件では「予算を先に言ったら損だ」ではなく、「予算は先に言わないと大損をする」が大正解です。プロダクションのスタッフにも生活があります。損をしてまで仕事をしません。ご予算の範囲で最高レベル、いえそれ以上の成果を提供して、お客様と一緒にその成果を喜びたいと思っています。お客様の熱意にお応えし、その成果を認めてもらい、仕事を継続していただくことこそが、僕らB2B映像プロダクションの企業活動です。
