Tomizo Jinno
ネットニュースとメディアリテラシーと認知バイアス
B2B映像と認知バイアス
認知バイアスという言葉をご存知と思います。誰にでもあるものの見方や考え方の偏りです。偏りというと聞こえがよくないけれど、「思想」と同義に近いものだと思います。
クライアントのご担当、上司(決済する人)、組織風土、業界。ならびに、訴求対象となる人々や集団、組織、業界。これらの方々、組織、集団のバイアス性向を予測しながら、企画を練り、シナリオを組み立て、映像を創作する・・・それが僕らB2B映像制作の仕事の本質です。
視聴者の琴線に触れてメッセージする時に初めて、映像はチカラを発揮するからです。
何が正しいのか
それは人によって、組織によって、集団によって、みな異なることを毎日体験するのが、B2B映像制作という仕事です。だから、僕は自分以外の誰かに「これが正しい」ということを言えないようになってしまいました。
みな違うのがアタリマエなのですから。敢えてそれを口にするのは角がたつじゃありませんか。
メディアコンテンツクリエーター&マネージャー
これを職業とする者は、メディアリテラシーを熟知していると思われがちだけど、案外この職業の多くの人が激しい認知バイアスに支配されているように思います。
例えば、インターネットのニュースギャザリングや自称ニュースメディアサイトの見出しを眺めると、いったいそのサイトが何を目指しているのか全く理解できないものが多いですよね。閲覧数、引用数を稼ぐことだけが命題になっているので、論説にイデオロギーのイの字もないからでしょうか。それでいて、社会を俯瞰しているかのような全能感に支配された振る舞い。これぞ組織的認知バイアス。・・・と思いませんか?(←あ、主張してる!)
メディアリテラシーの裏をかく
メディアコンテンツを創作する者は、その情報を受け取る人たちのメディアリテラシーを利用して、認知バイアスを引き出すことに日夜腐心しているはずなのだけれど、自信が認知バイアスに引き摺られているようでは、早晩、視聴者・読者にも呆れられる違いない・・・。いや、すでに多くの人がそれに気づいている・・・と信じたい。
望まないのに飛び込んでくるネットニュースの見出しに辟易とする毎日。
もういい加減にやめて欲しい。
ということが言いたかったのです。
