Tomizo Jinno
インタビュー型採用動画でよくある失敗例
社長や社員のインタビューで社風を伝える
このブログにも何度か書いてきたけれど、最近では完全に定番になってきた感があるリクルート映像の作り方のひとつです。けれども、どうにもこれでは効果を発揮しないばかりか、返って入社を躊躇ってしまうような例も散見されます。
そんな間違った採用動画のインタビューをいくつか挙げてみましょう。
①人選を間違えている
その人のキャラクターが会社の印象にマイナス影響を与えている場合があります。口下手な人やユニークな外見の方でも、そのキャラがその会社に相応しい、好ましい印象を与えているのならばまったく問題ないのですが、髪型や服装がだらしない、言葉遣いや喋り方が乱暴であるなどは問題外です。テレビCMの出演者の人選に、企業がお大きな投資をするように、映像として公開される動画に登場する人は、たとえいち社員であっても、その会社の「顔」であることを、よく理解して慎重に人選して欲しいと思います。
「その方が、あなたの会社を代表する社員ですか?」
②セリフを喋っている
質問内容やテーマを予めブリーフィングしておくことは、ある程度必要ですが、その問いに対してあまりに簡潔に、しかも「模範解答」のような内容で喋られると、視聴者は「この人は言わされているだけだな」とか「本当はこんなふうに考えてないよね」と思うものです。会社には建前もありますから、正論な回答をして欲しいことはよくわかりますが、インタビューという映像手法で肝心なことは「リアリティ」です。その人の個性に似合った言葉に、視聴者はリアリティを感じ、共感するものです。
「その言葉は本音ですか?」
③そもそもリアルに伝えない方がいい会社
社員の士気が総じて低い、仕事の内容がとても単純な作業である場合、映像化するとそのことが白日に晒されます。とても入社したい会社には映りません。そういう場合は、リアリティ追求は避けて、イメージ戦略のための映像を作成することをお勧めします。ひとまずイメージ先行で映像をつくり、後から社員のみなさんがその映像に相応しい人材に成長していくことを期待します。
「あなたの会社は、良い会社ですか」
「良い会社」が大前提
僕は、インタビュー手法を利用した採用動画は、「この会社は良い会社だな」と思うような会社の場合にお勧めしています。世の中にあるすべての会社が社員のみなさんにとって「良い会社」とは限りませんから、当然インタビュー手法にそぐわない会社もあるということは、現実にあるのです。
