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  • Writer's pictureTomizo Jinno

「立場の違い」を想像する力が映像制作者には必要です

新型コロナウイルス・緊急事態宣言に伴う自治体の休業要請解除について、大阪府の吉村知事と西村経済再生担当相が「対立した」との報道がありました。


Step1

具体的な解除基準を示さない国を批判する吉村知事に対し、西村氏は5月6日の記者会見で不快感を示し、「何か勘違いされているんじゃないか。解除は知事の権限」と反論した。

Step2

吉村知事

「決して勘違いしているわけではありません。僕自身も法の立て付けは理解していますので」


Step3

2人が電話で話し合った後


吉村知事

「休業要請の範囲については、知事の裁量・権限の範囲内だと明確に大臣も言っていただいた。」「緊急事態宣言延長に僕は反対ではない。(政府が)きちんとした出口戦略を示すべきじゃないんですか、というのは今も考え方は変わらない。それは言っていきます」


西村大臣

「国全体として対象地域をどう考えるかというのは国の責任なので、私が説明責任を負う。しっかり示したい」「むしろこれで絆が深まったと思う。連携して収束に向けて全力で取り組んでいきたい」

人の度量と想像力

一連の経過をこうして時系列に並べれば、事実と結果がわかります。しかし、バラバラでしかも順番も前後して読むと、吉村知事が大人のような印象を持ちます。事実はどうなんでしょうか。時系列通りに並べても吉村知事が一枚ウワテのように読める人も多いかも知れません。僕の読み方は・・・

正論と正しいこと

吉村知事の言うことは正論であり、西村大臣が言うことは(法律的に)正しいことです。この経緯から読み取ることができるのは、そもそも法律のツクリがまずいといういうことです。そして、そのことをこのお二人も十分に理解しているはずです。だってふたりとも法学部出身の法律の専門家ですから。

ということは、どうやらこの一連のやりとりは互いに分かっていてやったことのように想像できます。西村大臣が「絆が深まった」というのはあながち誇張ではないかも知れない・・・と想像する映像シナリオライターの僕なのです。

西村大臣・・・兵庫県明石市出身・東京大学法学部卒・57歳

吉村知事・・・大阪府河内長野市出身・九州大学法学部卒・44歳


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