情報とリアリティだけが映像の仕事ではない
この映像は今ではWEB動画の主要ジャンルとなった「採用動画」のコンテンツ。でも、この映像にはこの会社の企業情報も先輩社員のインタビューも出てきません。簡単に言えば「気をひく」ことだけが役割の、正統派のCM広告アプローチ。これ当世ではむしろ新鮮です。
昨今の企業採用活動に動員される映像は、ホームページとリンクして会社の社風を伝える社員、経営者のインタビュー混じりのドキュメントタッチかインフォグラフィックを使った事業説明が主流。どれもリアリティと情報性を伝える媒体として、映像がいちばん適しているという期待を背負っています。
今回シェアしたこの映像は、そういった情報性は全くない。そして、この動画にリンクされた先のリクルートページにも、他の動画があるわけではない。
この会社は言わずと知れた電通の子会社の広告プロダクション。テレビCMだけでなく、あらゆる広告コンテンツ、イベントや施設まで作ってしまう業界最大手の制作会社です。
この動画が上がっているYouTubeチャンネルには、このコンテンツが一個だけ。老舗の映像制作会社は、WEB動画にはたいした期待をしていことが窺えます。